自分で美味しいコーヒーを淹れてみたいけど、どうやって淹れたらよいのか分からないと悩んでいませんか。
コーヒーは7つの手順で簡単に淹れることができます。コーヒーの淹れ方を知れば、自分で淹れた美味しいコーヒーを味わえるようになります。
この記事では、コーヒーの淹れ方の種類やコーヒーを淹れるために必要な道具、美味しいドリップコーヒーの淹れ方などを解説します。
コーヒーの淹れ方には、大きく分けて下記の3種類があります。
ー ペーパードリップ
ー フレンチプレス
ー エスプレッソ
ペーパードリップは、ケトルを使用してコーヒー粉にお湯を注ぐ淹れ方です。コーヒーショップでもよく見かける基本的な淹れ方といえます。
コーヒーを淹れている感覚を味わえ、初心者には特におすすめの淹れ方です。
フレンチプレスは、円筒状の容器にコーヒー粉とお湯を入れ、圧力をかける淹れ方です。フィルターを使用しないため、コーヒーオイルも味わうことができます。
エスプレッソは専用のマシンを使用し、フレンチプレスよりも高い圧力をかけてコーヒーを抽出する淹れ方です。
3種類の淹れ方のなかで、最も濃い濃度のコーヒーを味わえます。
初心者におすすめのコーヒーの淹れ方「ペーパードリップ」で必要な道具は、下記の6種類です。
ケトル
ドリッパー
ペーパーフィルター
サーバー
スケール
コーヒーミル
ドリッパーやサーバーなど、聞き慣れない道具もあるかと思います。順番にそれぞれの道具の役割を紹介していきますね。
1つめの道具は、ケトルです。ケトルはお湯を沸かすために使用します。普段使っているケトルでも代用できますが、コーヒー専用で準備することをおすすめします。
ケトルには、コーヒーを淹れることに特化したものがあるからです。コーヒーを淹れることに特化したケトルには、下記2点の特徴があります。
ー 注ぎ口が細い
ー 注ぎ口が湾曲している
また注ぎ口が湾曲していることで、ケトルを傾けた際にお湯を出し過ぎることがなくなります。
ケトルを購入する際は、注ぎ口が細く湾曲しているものを選びましょう。
2つめの道具は、ドリッパーです。ドリッパーにはコーヒー粉を乗せ、コーヒーを抽出するために使用します。
ドリッパーにはさまざまな種類があり、形状によって味わいが変化します。そのなかで、初心者におすすめなのは「台形のドリッパー」です。
台形のドリッパーは、コーヒー豆とお湯が接触する時間のバラつきが少なくなります。そのため初心者でも、安定して美味しいコーヒーを淹れられます。
またドリッパーには、サイズが設定されていて、1〜2杯用や3〜4杯用などさまざまです。普段1度にどれくらいのコーヒーを飲むのかで、サイズを選ぶようにしましょう。
3つめの道具は、ペーパーフィルターです。ペーパーフィルターは、ドリッパーに載せて使用します。コーヒー豆にお湯を注ぎ、抽出されたコーヒーを濾すために必要です。
ペーパーフィルターにもさまざまな種類やサイズがあります。ペーパーフィルターを選ぶ際は、下記の2点に注意しましょう。
ー ドリッパーの形状に合っているか
ー ドリッパーのサイズに合っているか
ドリッパーの形状やサイズに合わなければ、コーヒーをうまく抽出できません。最悪の場合、コーヒーを淹れられないでしょう。
ペーパーフィルターを選ぶ際は、ドリッパーの種類とサイズを確認しましょう。
4つめの道具は、サーバーです。サーバーは抽出したコーヒーを受ける役割があります。
サーバーにはさまざまな容量があるので、自分が普段の生活でどれくらいのコーヒーを飲むかで選びましょう。おすすめの容量は600ml前後です。
600ml前後の容量があれば、家族や友人にコーヒーを振舞う際も困りません。また600ml前後であれば、サーバー自体も大きくないため、かさばったり邪魔に感じることはないでしょう。サーバーは600ml前後のものを検討してみてくださいね。
5つめの道具は、スケールです。スケールには下記2点の役割があります。
ー 使用するコーヒー豆の量を量る
ー コーヒー粉に注ぐお湯の量を量る
コーヒーの抽出では、コーヒー豆とお湯の量が味わいに大きく影響します。少量違うだけでも、コーヒーの味わいや濃度感は変化するのです。
またスケールは、タイマー付きのものを選ぶようにしましょう。コーヒー粉にお湯を注ぐ時間や、コーヒーの抽出を待つ時間を計る必要があるからです。
美味しいコーヒーを味わうためにも、タイマー付きのスケールを準備しましょう。
6つめの道具は、コーヒーミルです。コーヒーミルはコーヒー豆を挽くために使用します。豆の状態ではコーヒーを抽出できないため、粉の状態にする必要があるからです。
コーヒーミルには手動と電動タイプの2種類があります。
そのなかで初心者におすすめするのは、手動タイプのコーヒーミルです。手動タイプをおすすめする理由は下記の2点です。
ー コーヒーをつくっている感覚を味わえる
ー コーヒー豆を挽く時間を楽しめる
ー 部屋のスペースをとらない
手動コーヒーミルの醍醐味は、自分でコーヒー豆を挽けることでしょう。1からコーヒーをつくっている感覚を味わえ、コーヒー豆をゴリゴリと挽く楽しさも感じられます。
また電動タイプとは違い、部屋のスペースをとらないので、置く場所にも困りません。
初めてコーヒーミルを選ぶ人は、手動タイプがおすすめです。
それではここから初心者向けに美味しいドリップコーヒーの淹れ方を7ステップで解説します。
1. ケトルでお湯を沸かす
2. ペーパーフィルターをドリッパーへ乗せる
3. ドリッパーとペーパーフィルターを湯通し
4. コーヒー豆を計量
5. コーヒー豆を挽く
6. コーヒー粉をドリッパーへ乗せる
7. お湯を3回に分けて注ぐ
8. 美味しいドリップコーヒーの完成
7ステップと聞くと面倒だと感じるかもしれませんが、一つひとつのステップに要する時間は短いです。
全ステップをとおして、約15分でコーヒーを淹られます。コーヒーの淹れ方に慣れると、さらに短い時間で淹れられるようになりますよ。
何度もチャレンジして、美味しいコーヒーを淹れられるようになりましょう。
順番にステップを解説していきますね。
1つめのステップでは、ケトルでお湯を沸かします。お湯の温度は、焙煎度合いによって変えましょう。
以下が焙煎度合いによる、温度設定の目安です。
ー 浅煎り:94~96°C
ー 中煎り:92°C
ー 深煎り:88~90°C
焙煎度合いによって熱の通り具合が変わるので、お湯の温度を変更する必要があります。焙煎度合いによって温度設定を変えなければ、コーヒー豆の成分を十分に抽出できません。
上記の温度設定を目安に、お湯を沸かすようにしましょう。
2つめのステップでは、ペーパーフィルターをドリッパーへ乗せます。ペーパーフィルターを乗せる前に、上記の画像のようにペーパーフィルターを折りましょう。
ペーパーフィルターに点線が付いているので、点線に合わせて織り込めば問題ありません。
正しく折らなければ、ペーパーフィルターがうまくドリッパーにセットできないので注意が必要です。
ペーパーフィルターを折ったら、開いてドリッパーへ乗せましょう。
3つめのステップでは、ドリッパーとペーパーフィルターへ湯通しをします。
ケトルでお湯を沸かしていると思うので、ドリッパー上を1週させながらお湯を注ぎましょう。
ドリッパーとペーパーフィルターへ湯通しすることには、下記2点の意味合いがあります。
ー ドリッパーが温められ、コーヒーの味わいが安定する
ー ペーパーフィルターの木材臭を除去できる
ドリッパーが冷えている状態だと、お湯を注ぐ際に温度が下がってしまいます。
温度が下がると安定した温度でコーヒーを淹れられないため、味わいにバラつきが出てしまいます。
またペーパーフィルターには、特有の木材の臭いが付いています。コーヒーへの臭い移りを防ぐために、湯通しをしましょう。
4つめのステップでは、コーヒー豆を計量します。
コーヒー豆の量は、お湯100ml当たり8g計量しましょう。
この比率でコーヒーの濃度感をベストにできます。コーヒー豆の計量が終わったら、コーヒーミルへ投入しましょう。
5つめのステップでは、コーヒー豆を挽きます。コーヒー豆の挽き方は「中挽き」にしましょう。
コーヒー豆の挽き方が粗いとコーヒーの成分を十分に引き出せなくなります。一方挽き方が細かいと、コーヒーの成分が出過ぎたり、雑味の原因となったりするからです。
初心者はコーヒーの挽き方を中挽きに設定しましょう。
またコーヒーミルをもっていない人は、コーヒーショップでコーヒー豆を購入する際に、中挽きで挽いてもらうように依頼してくださいね。
6つめのステップでは、コーヒー粉をドリッパーへ乗せます。コーヒー粉をドリッパーへ乗せたら左右に2、3回揺すり、コーヒー粉の表面を平らにしましょう。
コーヒー粉の表面を平らにするのは、お湯を注いだ時に全体へ行き渡りやすくするためです。
7つめのステップでは、お湯を3回に分けて注ぎます。お湯の注ぎかたと役割、注湯などについては下記のとおりです。
注湯回数 | 役割 | 注湯量 | 注湯スピード |
1回目 | 蒸らし | 注ぐ湯量全体の20% | 3~4ml/s |
2回目 | 抽出 | 注ぐ湯量全体の20% | 5~7ml/s |
3回目 | 抽出 | 注ぐ湯量全体の60% | 5~7ml/s |
1回目の注湯でコーヒー粉全体を蒸らし、コーヒーの成分が出やすい状態をつくりましょう。2、3回目の注湯でコーヒー粉の成分を抽出します。
注湯スピードは蒸らし工程ではゆっくりと、抽出工程では早めに注ぎましょう。
これまでの7ステップを踏んで、ドリッパーからコーヒーが落ちきったら美味しいコーヒーの完成です。
お湯の入れ始めから時間を計ると、5分ほどでコーヒーができあがります。この7ステップを踏んで、美味しいコーヒーを淹れて楽しんでくださいね。
コーヒーの淹れ方で、初心者が陥りがちな失敗例は以下の3点です。
ー コーヒー豆の鮮度が落ちている
ー 水道水を使っている
ー コーヒーミルの手入れをしていない
コーヒーの淹れ方が間違っていなくても、上記3点に注意しなければ美味しいコーヒーは淹れられません。
順番に失敗例を解説していきますね。
<コーピー豆の鮮度が落ちている>
1つめの失敗例は、鮮度が落ちているコーヒー豆を使っていることです。コーヒー豆は生鮮食品なので、日が経つにつれ鮮度が落ちていきます。
鮮度が落ちると、コーヒーの味わいも落ちていくのです。またコーヒー豆は、挽いて粉の状態にすると鮮度の落ちるスピードが早くなります。
コーヒー豆を粉の状態にすると、表面積が大きくなり空気と触れる部分が増えるからです。コーヒー豆は空気に触れることで、酸化し鮮度が落ちてしまいます。
コーヒー豆と粉の賞味期限は、どこで保存するかによって大きく変化します。コーヒー豆と粉の保存場所ごとの賞味期限は以下のとおりです。
| 粉 | 豆 |
冷蔵庫 | 焙煎から約10日 | 焙煎から約14日 |
冷凍庫 | 焙煎から約20日 | 焙煎から約40日 |
コーヒー豆は、豆の状態で冷凍庫保存すると、長いあいだ美味しいコーヒーを楽しめます。
コーヒー豆を使用するときは、焙煎からどれくらいの日が経っているのかを確認しましょう。
<水道水を使っている>
2つめの失敗例は、水道水を使っていることです。水道水には塩素が含まれています。塩素が含まれていることで、カルキ臭と呼ばれる特有の臭いがするのです。
カルキ臭はコーヒーの香りを阻害する可能性があります。コーヒーに使う水は、市販のミネラルウォーターを使うようにしましょう。
水道水を使う場合は、浄水機をとおして長めに沸騰させましょう。
<コーヒーミルの手入れをしていない>
3つめの失敗例は、コーヒーミルの手入れをしていないことです。使用後のコーヒーミルには、コーヒー豆の微粉が付着しています。
コーヒー豆の微粉を放置すると酸化し、次回コーヒーを淹れる際に雑味の原因となります。
コーヒーミルの使用後は、微粉をとるようにしましょう。
美味しいドリップコーヒーは、7つのステップを踏むことで淹れられます。初心者だと失敗してしまうこともあると思いますが、何度もコーヒーを淹れることで、うまくコーヒーを淹れられるようになるでしょう。
今回紹介したコーヒーの淹れ方・手順を見ながら、美味しいドリップコーヒーを淹れてみてくださいね。
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